FC2ブログ

BLUE NOTE

SS_201407××_わらってダーリン1

2
「きゃぁ!」夜もかなり更けた時間に愛車を持ち出して宿舎を出るとファンの子たちが数人立っていて甲高い声を上げた。「しーーーー・・・・」近所迷惑だからと唇に人差し指をあてて声のトーンを落とすようにお願いをする。「みんな遅いから帰らなきゃダメだよ」ファンに追われることには慣れているオレ達でもさすがにこんな夜遅くじゃ気が滅入る。それに近所から苦情なんか入った時には便利なこの場所から引っ越しをするのも面倒だ...

SS_201407××_わらってダーリン2

0
「おかえり、ヒョン」車から降りて荷物片手にオレの方をボンヤリと見ているヒョンに近づいて声をかけた。ヒョンを送ってきたマネージャーも、もちろん明日早いのだろう。「明日もいつもの時間に迎えにきますから」そう言いおいて早々にその場を後にした。道端に残されたオレ達2人。視点の定まらい表情でこちらを見ている彼は車が遠ざかる音を聞きながら目をゆっくりと閉じた後「はぁ・・・・・・・・・・・・」深い溜息をついた。...

SS_201407××_わらってダーリン3

0
手を離したら逃げられるかもとギュっと握った彼の右手。オレは左手に彼、右手にヨンヨン・・・あ、オレの愛車の名前ね。を引いて歩き出す。「ね、どこ行こうか?」手を引かれて渋々歩き出した彼はどこに行きたいか聞くと、黙ったまま急に止まるからオレの身体も続いて止まる。「なに?どうしてもいやだった?」振りかえると首をかしげて自転車を指さした。「それ・・・・置いて行けよ・・・・歩くんだろ?」「そっか、ヨンヨ・・・・...

SS_201407××_わらってダーリン4

5
「えーーーーーーー?ここなのぉ?」思わず大きな声を出してしまった深夜の店内。「こんな時間なんだから仕方ないだろ」と、グルリと宿舎の周りを回ってやってきたのは結局事務所前のコンビニだった。「ほら、好きなもん買ってやるぞ」って、こんなとこじゃあなぁ・・・まぁでも、店内をいつもの順番で物色する様子はいつもの彼でそれを見てオレもちょっとホッっとしたのも確か。「じゃあ、これにしようかな」手に取ったのは夏の定...

SS_201407××_わらってダーリン5

3
アイツに誘われた夜のデートはオレ達のお散歩コースぐるりと宿舎周りを手を繋いで夜道を歩く。雨が降りそうな空は雲がオレ達を夜に同化させてくれるから今夜はこうして繋いだ手を離さずにいける。繋いだ手はくすぐったくて・・・照れくさくって・・・そして、あたたかかった。仕事の量が増え始めて自分のキャパを超え始めたオレはスイッチのオンとオフが激しくなり、そのうち突然ブレーカーが落ちるようにぶっ飛ぶ。その繰り返し。...