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BLUE NOTE

嘘つきな彼の嘘つきなキス 3

5
翌日、彼はめずらしく早起きをした。「オフ・・・なんでしょ?早いね」「ああ、約束の時間が早くてさ」まいるよな。なんて言いながらも早々と着替えを済ませていく様を見るのはなんだか面白くない。いつもならオフの日はなかなか起きない彼の寝顔をたっぷり眺めて。それから彼には美味しいコーヒーを。オレはいつものオレンジジュースを飲みながら朝食をつついて。その後は「ほら、ココついてる」って頬についたものをペロリと舐め...

Note.20160226_寒い夜に熱いカラダ

3
ドアの内側に入り、オートロックのかかる音が聞こえる前にオレは背中からオマエの胸に抱かれていた。羽織っていただけのジャケットが弾みで床に落ちる。「やめ・・・っ」「やだ。離さない」離さないって、ったく、さっきまでお互い全然そんなそぶりさえなかったくせに。天の邪鬼なオレは、寄せられる温度が心地いいくせにそれから逃げ出すように身を捩った。「こら!逃げない!」「うっさい!!離せ」照れくさいオレは、必死で腕か...

嘘つきな彼の嘘つきなキス 2

3
結局曲作りに夢中になって、事務所を出たのは夜の8時を過ぎていた。慌てて車を自宅へと走らせる。鍵は持っているはずだ。けれど、いないと分かったら帰ってしまうかもしれない。あ、そうだ。食後のデザートがないかも。ビールも切らしてる。それともワインがいいだろうか?帰り道にあるコンビニに寄って、ビールとワインと焼酎を買う。明日はオフだ。飲んで酔い潰れたって構わないよな。それと彼の好きなアイスを買った。駐車場へ...

嘘つきな彼の嘘つきなキス 1

6
ふぅ・・・吐き出した息が白く凍りつき霧散していく。ぶるぶるっと身体を震わせて体温を僅かばかり上げてみる。さすがに冬の屋上は寒い。こんな季節にココに来る酔狂なんてオレぐらいだ。「さみ・・・」寒い冬は遠く色の薄い空が広がる。もう一度ふぅ・・・っと息を吐いたら空に吸い込まれるように昇っていった。オレはそれを捉まえようと手を伸ばす。伸ばすのに確かに伸ばしているのに当然何も掴めるはずもなく手は空中を彷徨い落...

One Fine Day : Last ep ~もう二度と会えない君へ~

9
※R18:BLな表現があります。ご注意ください。これが夢だとオレは知っていた。夢でしかもう会えない彼。彼が夢に出てきたから。だから知っていた。「会いに来たぜ」そう言って彼は・・・ヨンファは微笑んだ。「最後だ」「さい・・・ご?」言いたいことは沢山あった。それなのに、いつも思うように動く唇は今日はやけに重くて、一言しか発することができない。「知ってたんだろ?オレたちが一つになったらオレが消えるって」そ...

One Fine Day 29 ~もう二度と会えない君へ~

8
それからすぐに彼・・・「ヨンファ」が消えてしまったかと言うとそうではなく、またヒョンが彼と一つになって素直にあれこれ口にするようになったかというと残念ながら、もちろんそういうコトにもならなかった。ヒョンは相変わらずソロアルバムの準備に忙しくしているし、オレはそれを時々チェックしにスタジオに顔を出して様子を伺うぐらい。それでも、時折目を合わすと嬉しそうに笑ってくれる。上手くいった日は家にひょっこり現...

One Fine Day 28 ~もう二度と会えない君へ~

2
※R18:BLな表現があります。ご注意ください。オレは何も身につけずに一人柔らかな布の上にオレは横たわっていた。おそらくベッドだろう。身を捩るとギシリと鳴った。そこは辺りを伺うことさえできない真っ暗闇。そしてそこにはもう1人、オレ以外の気配がした。やがてその影はゆらりと近づくと、息使いを感じるぐらい顔を寄せて唇に触れた。反射的に恐怖を感じて、逃げようとするオレの指を絡め取り、その場に引き止める。腰...

Note.20160218_Taipei Night

4
「イイ汗かいたね」「ああ、明日のライブの為には適度な運動は必要だな」そんな他愛もない会話を部屋へと戻るホテルのエレベーターホールでミニョクと交わす。「ヒョンは?」「あー、なんか少し出かけてくるってさ」「そっか」そしてお互いに色々なことへと想像の羽を広げているせいか妙な沈黙が流れて、ただ黙って光る数字を目で追っていた。「あの・・・戻ってますよ」「え?」「は?」唐突に後ろから声を掛けられて素っ頓狂は声...

One Fine Day 27 ~もう二度と会えない君へ~

3
※R18:BLな表現があります。ご注意ください。唇を触れ合わせるだけでこんなに幸せな気持ちになるってことをオレは忘れていた。まるで、はじめてキスした時のように閉じたままの唇を、催促するようにノックされ、顎に手をかけられる。唇が綻んだところに舌が侵入し熱く柔らかいそれは、戸惑うオレを絡め取りキスを深めていった。唇が離れていく頃にはじんわりと熱を帯びる身体とココロ。それを確かめるようにオマエは真っすぐ...

One Fine Day 26 ~もう二度と会えない君へ~

5
「帰るわ」そう言ったオレをオマエの手が引き止めた。「今日は帰さない」立ち上がろうとした手をオマエが強く掴んでいた。そのまま引かれて、ストンと腰をおろしたオレは後ろから抱きしめられた。久しぶりに感じる体温がじんわりと身体に馴染むのを感じる。こうして抱きしめられるのはいつ以来だろうか。首筋にかかる吐息がくすぐったい。けれど、そんな些細なことに驚くほど胸が高鳴ることに、自分に驚いた。「あれはヒョンがつけ...

One Fine Day 25 ~もう二度と会えない君へ~

6
アイツの家に向かう間ずっと考えていた。どうして連絡がないのか。本当にオレは必要なくなってしまったのか。あの痕の理由。そしてあの日の・・・・聞きたいことが沢山ありすぎて、どれから聞いたらいいか分からない。このところ距離を置いていたせいかそれもオレから言い出したことのせいか、キッカケが必要だった話すっていっても何からしよう・・・と、メールを書いてみたが、文章にしたら恥ずかしいやら、情けないやらでやめた...

バレンタインKiss

7
深夜のフライト。機体は冬の空をゆく。さきほど日付も変わり、valentine's dayなんだと、Coffeeと一緒に運ばれたチョコレイトがふわりと甘い匂いを放っていた。ライブの興奮冷めやらぬオレは疲れは感じているが眠れなくて、Coffeeと一緒にチョコレイトを一つ口へ放りこむ。頬張ったそれは甘く舌の上で蕩けて身体へと浸みわたっていく。ククク喉を鳴らす音がして、その主の方に視線を向けると隣に座るジョンヒョンがこちらを見て笑...

One Fine Day 24 ~もう二度と会えない君へ~

5
オレは逃げるようにして彼の部屋を後にした。あの日、決してオレを欲しいと口にしないヒョンに焦れて結果何度も責め立てて、気づけば目の前に彼が目を閉じて気を失っていた。首筋にはしっかりと残る痕。気をつけていたのに歯止めが聞かなかった。その赤はまるで彼に自分自身を刻みつけたかのように紅くそこで主張していた。醜い自己主張。「彼」が欲しいという自分の醜い欲をつきつけられたようでオレはその場を逃げ出した。残した...

One Fine Day 23 ~もう二度と会えない君へ~

4
目を覚ますとアイツの姿はなかった。脱がされた服がただ無造作に身体の上にかけられている。いつもなら目が覚めたその時一番に目にするのはアイツの顔で。嬉しそうにオレを眺めているアイツの顔で。けれど今、目覚めたのにアイツはいない。もうオレになんて興味ないと思っていたからあんな風に抱かれるとは思わなかった。冷えてしまった身体のあちこちが痛む。じっとしているのも辛いから、オレは重い身体を無理やり動かして風呂へ...

One Fine Day 22 ~もう二度と会えない君へ~

3
※R18:BLな表現があります。ご注意ください。「やめ・・・・っ」拒絶する彼の口をキスで塞いだ。「ん・・・なに・・・す・・・・」唇が時折離れる隙をついて、彼は必死で抗議するが一旦火がついてしまった感情をオレは止められなかった。ボタンを外され胸に紅く息づく場所に触れる。「あ・・やだ・・・・」「昨夜はあんなにいいって言ってたのに・・・ ・・・・・嘘つき」責めるように言い放つと、彼は真っ赤になって顔を背...

One Fine Day 21 ~もう二度と会えない君へ~

6
目覚めた彼はオレの知ってる彼で。ねぇ、ヒョン。オレはアナタになんて言えばいいんだろう?※ここまでのお話はカテゴリの『One Fine Day』からどうぞ。 (久し振りすぎて本当にごめんなさい) 直前の20話はココからどうぞ⇒⇒⇒ 『One Fine Day20』目覚めてこれほど後悔したのは最近ではないかもしれない。夜が明けた。そしてこの場所にオレを誘った彼はもういない。その事実がこれほど重く感じられるのは、今、オレの胸に頭を預...

歪んだ月 Last ep

11
隣ではジョンヒョンが規則正しい寝息をたて眠っていた。腕はオレの背中に回されている。逃げ出さないように離さないようにけれど、それは温かくオレを包みこんでいた。暗闇に慣れた目で様子をうかがったオレは、その腕の中から起こさないようにと慎重にすり抜けて、ベッドから降りると、しばらくその綺麗な寝顔を見ていた。大丈夫。よく眠ってる。それを確認して音をたてないようにと素足のままでリビングへ向かう。静かな部屋で、...

歪んだ月 17

5
※R18:BLな表現があります。ご注意ください。抵抗するから、服を着たままいやがるミニョクを強引に風呂場に連れ込む。「ちょ・・ちょ・・・ちょ・・・・うわっ」それでも逃げそうになるから、手近にあったシャワーのコックを捻る。「わ、バカ・・・なにすんだ」「これで出られなくなったよね」「ジョンシナ!」してやったりと笑うオレに怒って声を上げたオマエも、行ってもムダだと思ったのか溜息をついて押し黙る。身をかが...

歪んだ月 16

4
「あ・・・・」「あ・・・・」オレとミニョクが新年明けて初めて会ったのは自主練組らしく事務所の練習室だった。「元気?」最初に聞いたのはオレ。「見て分からない?」止めた手を動かし始め部屋には規則正しいドラムの音が響く。ミニョクはチラリとこちらを見ただけで再びドラムに視線を落としそっけなく答える。なんだよ、なんだよ。久しぶりに会ったんだからさ「元気だよ、ジョンシナは?」なんて、ニコリと笑顔つきで可愛く応...

歪んだ月 15

5
※R18:BLな表現があります。ご注意ください。キスは情熱的で溶けてしまいそうなぐらい甘かった。舌先でまさぐり合い、絡め合う。口腔内では互いの体液が混ざり合い濡れた音を辺りに響き渡らせた。「ん・・・・っ」悪戯をするかのように、舌先を軽く噛まれる。じん・・・っと、甘い痺れが全身に広がっていった。「・・・・ふ・・・ん・・・・っ」混ざり合ったそれを嚥下し、喉を鳴らす。くちゅっと吸う感覚にくらくらした。ゆ...