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BLUE NOTE

Just Please 7

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「なにをしている---------?」苛立ちを含んだ声。「扉の前で大きな声でお客様と立ち話か?」溜息混じりの呆れた声色。この事務所の代表である彼は、さらりと髪をかきあげシャツから覗く首筋を大げさに鳴らした。「だいひょ・・・」恐る恐る呼ぶが、最後の方は声が掠れる。「ああ、すみませんね。うちのデキの悪いのが ご迷惑をお掛け致しました。また機会を設けますので、 その時にぜひ御贔屓にしてやってください」その言葉の...

Just Please 6

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自国デビューを果たし、運よく・・・本当に運よく一位を得ての活動開始は、この業界にとっては格好のネタだった。バンドが売れるわけはない。顔だけのアイドルが、何をできるわけもない。その重圧は日に日に増すばかり。気に入らない仕事もこなして、必死にあがいてもそれ以上の誹謗中傷は正直増すばかり。それでも、目に見えないエネルギーが追い風のように背中を押していた。興味本位でも関心を持ってもらえればそれだけ目に耳に...

Just Please 5

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彼はオレに気づかれないように深い溜息を吐いて、それを最後に寝息に変わる。「おやすみ」まだ水分を含む前髪をあげておやすみのキスをするとほんの少し嬉しそうに笑った気がするのはオレの願望か?そうだな。厳しいこの現実にあって無理に笑うより、夢の中ではせめて穏やかに彼が笑っていたらいいと願いながら柔らかな髪を撫でる。「ん・・・」その感触に、ほんの僅か反応をしたあと彼はいつものように丸まって腕の中におさまった...

Just Please 4

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「なぁ・・・」「ん------?」オレの首の下におかれた反対側の手を器用に使ってページをめくる手を一瞬止めて返ってくる声にオレは先を続けた。「オレのことはいいからさ、頑張れよ」正直色々風当たりも強いだろうし、予定が狂ってしまった影響をきっとメンバーが一番受けているはず。かといって、オレが謝れば更に頑張ってしまうだろうしだからさ、いつもどうりに「頑張れ」と言ってみた。「仕事だからね、頑張るよ。あんたが心配...