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BLUE NOTE

STAY622_2

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「・・・でんわ・・・・鳴ってる」そこにいるはずのない・・・・「うん」愛しい声。恋しい・・・・・・・・・・・『あの、ちょっと散歩してきていい?』黒ずくめの服に帽子を深く被りながらキッチンに立つ母に尋ねる。振りむいた母は、黙ったままオレをじっと見つめたあと再び皿を洗いだしはじめ言った。『明るくなる前に帰ってくること。いい?』『うん。ごめん』さっきまで賑やかにしていた。沢山のご馳走にお祝いのケーキ。今日...

STAY622

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※R指定!!注意です。口ですることは実のところヨンファはきっとあまり好きではない。そりゃそうだ。相手が夢中になって腰を振り始めたりすれば苦しいだけだし、達するまで続けようとすれば疲れたりもする。喉を痛めてる時なんかに出されたものを呑みこむのだって正直いっぱいいっぱいだったに違いない。舌が痺れて顎が疲れているだろうと思ってもそれでも止められないのはそりゃあさ、想像してみてよ。「な、・・・いい?」なーん...

Just Please 19

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膝づいた状態から立ち上がったのとドアが開けられたのはほぼ同じ。事情は知っているとしても見られたくないものはあるわけでなんとか間に合ったと胸をなで下ろしているオレには彼は目もくれずソファに座る男の前まで歩みを進める。「失礼します。手続きが終わりましのでその報告を。 そしてこれが書類になります」彼は淡々と用件を告げる。そして手にした書類を彼へと渡した。背後を僅かに振り返ったかもしれない。けれどそれ以上...

Just Please 18

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「どんなことにも耐えられるというのか?」その一言は今までと同じようで少し違って聞こえた。それでやはりオレはこう答えるんだ。「はい」夢を叶える為にならなんだってしてきた。どんなことも受け入れてきたし、理不尽に蔑まれ身体を弄ばれたって堪えてこられた。これからもずっと堪えられると思っていた。だからこそ今選ぶ答えは一つ。「行かせてください」我儘だと勝手だと言われるのは分かってる。けれどできるならこの人に背...

Just Please 17

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どう切り出そうか。この場所へ向かう車の中、そればかりを考えていた。冷静になろうと冷たい風に当たっても身体が冷えるばかりで頭の中は色々な考えが争って熱を生み続けるばかりで。それでも一つだけ・・・彼に伝えるべき言葉だけは決まっていた。「あの・・・・だ・・・・」「ジェユンいるか?」次にどう呼んだらいいか迷っていたら彼が言葉を遮ぎるように扉の向こうで別れたヒョンを呼んだ。「はい」「入れ。頼みたいことがある...

Just Please 16

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※R18:BLな表現が含まれます。ご注意くださいませ「あれが来るな」ここは社屋の屋上に増設された建物の中。そこの住人は椅子に深く腰掛けたまま天井を仰ぎ、吐き出すようにポツリと言った。何がやってくるとか誰がやってくるとか私は問いかけるなんてことはしない。そう。彼が考えうる案件から探れば、おのずと答えに辿り着くものだ。それに今もっとも気にかけていることといえば決まってる。「そうですね。きっといらっしゃ...

Just Please 15

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馴れという記憶が素晴らしい財産だと実感したことは此の時以上にきっとないだろう。「公演」というものを身体が憶えていた。最初ステージに立った時は呼吸することさえ苦しかったのに、歌いだしたら自然と息を吸い込んで、そこからきちんと必要な酸素を取り入れて身体へ巡らせていく。そうしているうちに廻りが少しずつ見えてくる。ファンの想い。スタッフたちの気遣い。痛いほど感じられた。準備した曲は、先に行った公演でみんな...